発掘調査ニュースArchaeological excavation

船津1古墳群の発掘調査が終了しました!

1月中旬から発掘調査を進めていた、富士市江尾にある船津1古墳群の調査が2月末で終了しました。

調査の結果、長さ4.1m、幅1.3mの横穴式石室を持つ古墳であることがわかりました。古墳は、後世の土地改変により墳丘と石室の大半が失われ、石室の基底部が残されていただけでしたが、床面に河原石を敷き並べた様子や勾玉や切子玉、ガラス小玉などの副葬品を確認することができました。

古墳が立地する愛鷹山麓は、富士山から噴出した火山灰土(ローム層)に覆われているため、石室の石材は、他所から調達する必要があります。古墳は標高146m付近に位置しており、大きいもので1トンを超える石材や、床材の河原石の運搬など古墳築造には多くの労力が必要であったことは想像に難くありません。

眺望が良い高所に古墳を築造しようとした当時の人々の死に対する思いに興味が深まります。

 
左:発見された横穴式石室 右:玉類の出土状況

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