展示Exhibition
- ホーム
- 展示
- しずまいデジタルミュージアム
- 古墳時代
- 原分古墳出土馬具類
原分古墳出土馬具類
名称 | 原分古墳出土馬具類 (はらぶんこふんしゅつどばぐるい) |
---|---|
出土遺跡 | 原分古墳 (はらぶんこふん) |
所在地 | 駿東郡長泉町下土狩 |
時代 | 古墳時代終末期 |
法量 | |
指定の有無(指定年月日) | 県指定文化財 令和2年3月27日指定 「原分古墳出土遺物一括」 |
概要
原分古墳は、関口部に段を有する長さ7.5m、幅1.7m、高さ2mの無袖式の横穴式石室を持つ直径17mの円墳である。7世紀中葉の早い頃に築造され、7世紀後葉まで追葬が行われたと考えられる。
原分古墳出土馬具は、量、種類ともに豊富で豪奢なもので、年代差がある馬装2組が復元できた。古相を示す1号馬具には鉄製鉸具造環状鏡板轡(1号轡)、金銅装鞍金具(1号鞍金具)、鉄製壺鐙(1号鐙)、金銅装四脚辻金具(辻金具1類)、金銅袋三葉文心葉形杏葉、金銅装帯飾金具(1類)が組み合う。新相を示す2号馬具には鉄製鉸具付環状鏡板付轡(2号轡)、金銅装鞍金具(2号鞍金具)、鉄製輪鐙(2号鐙)、金銅装八脚雲珠、鉄製鉸具付心葉形飾金具、金銅装イモガイ座飾金具、金銅装帯飾金具(2・3類)が組み合うと想定できる。
馬具の年代差から、それぞれの馬具を保有する世代の異なる2人の男性の被葬者が浮かび上がる。鞍金具や杏葉などの金銅装馬具は倭王権や畿内有力氏族との結び付きを示し、一方で轡、鐙などの鉄製馬具は東日本との関わりをもつことが共通点として挙げられる。