古代の人々の生活
 奈良時代は貴族達が華やかな暮らしをする一方で、律令制下での農民達は、租(そ)(米の税)、調(ちょう)(地元特産物の納入)、庸(よう)(労役代わりの布等の納入)、雑徭(ぞうよう)(土木工事、税の運搬などの労役負担)のほか、兵役の負担も負っていました。これらの重い負担により農民の生活は苦しく、逃げ出す者がいたようです。
 しかし奈良時代などの遺跡を調査すると、須恵器や土師器の土器だけでなく、木製の食器類も出土することがあります。このほか、鍬・鎌などの農具、投網につけた土製の錘、狩猟用の鏃、糸を紡ぐ紡錘車(ぼうすいしゃ)などさまざまな道具がみつかり、ムラでは農業だけでなく漁業や狩猟など、たくましく生きた証が見つかるのです。
 「中世〜15世紀の物資集散基地 元島遺跡・磐田市〜
 元島遺跡は、周智郡森町に起点を発し、磐田市内を流れて海へ注ぐ太田川の河口付近に営まれた集落遺跡です.
 中でも15世紀(室町〜戦国時代)の遺構・遺物は膨大で、舟の出入りに用いられたと考えられる水路で区画された遺構群は、出土遺物の種類や比率から生活域、漁労関連の倉庫域、交易品関連倉庫群などに推定できる上、鍛冶(かじ)工房も備えていることから、当時の地方有力者の保護のもと、計画的に建設された物資集散基地だったと推測されています。

静岡県埋蔵文化財センター