<古墳時代>
 3〜4世紀になると東北地方から九州地方の広い範囲で大型の前方後円墳を頂点とした古墳が築かれました。古墳時代の始まりです。ヤマト王権が成立し、共通した祭祀と政治的権威によって各地の首長と結びついたことがうかがえます。
 5世紀には巨大な前方後円墳が築造されますが、6世紀になると前方後円墳は減少し、群集墳が多くなります。また、追葬可能な横穴式石室や横穴墓が広がります。
 古墳に副葬される品としては、銅鏡や玉類のように祭祀的役割を象徴したものや、武力・生産を掌握し政治的権威を象徴した鉄製の農耕具や武器類、供物を納めた須恵器などの土器類があります。

 <天王ヶ谷横穴群(てんのうがやおうけつぐん)
 ここでは、森町の天王ヶ谷13号横穴墓の出土遺物を展示しています。
 天王ヶ谷横穴群は周智郡森町円田の丘陵に築かれた古墳時代の終わりごろ、7世紀を中心に造られた墓(横穴墓群)です。平成11年度に、新東名高速道路の建設に伴い55基の横穴墓が調査され、豊富な副葬品が見つかっています。
 13号墓からは、須恵器、土師器、耳環、玉類、刀子が出土しました。耳環の1点は自然科学分析の結果、銅に銀箔を巻きつけ、その上に鍍金していたことが分かりました。人骨も5体分以上が見つかり、そのうち歯の分析から判明したのは、成人女性2人、成人男性1人、性別不明成人1人、子供1人です。
 須恵器の分析から、7世紀前半に築造され、7世紀中葉に追葬された可能性が高いと考えられます。


静岡県埋蔵文化財センター