<弥生時代>
 弥生時代のはじまりは、一般的に、大陸から伝えられた水稲耕作の技術を含む文化の開始をもって定義されています。ただし、水稲耕作をはじめとした技術の国内での導入には時間差があり、静岡県内では弥生時代中期(約2,000年前)に水稲耕作が盛んになります。
 水稲耕作とともに、土器、石器、農耕具金属器製作などの新しい技術がもたらされ、土器は高温で焼く薄手に、石器は大陸系磨製石斧の導入により伐採・加工技術が進歩し、農耕具をはじめとする木製品の調達が容易になったと考えられます。
 また、静岡県内では弥生時代後期(約1,900年前)になると、鉄斧、銅鐸など金属器の出土も認められるようになります。

 <寺家前遺跡>
 寺家前遺跡は平成12年から平成18年まで発掘調査されました。現在の新東名藤枝パーキングエリア付近にあたります。寺家前遺跡では、約1,800年前の弥生時代後期後半の集落跡が発見されました。人々が生活する居住域と米を生産する水田域が隣接して見つかり、竪穴住居跡、立柱建物跡、水田跡などの多くの遺構が検出されました。
 居住域では数多くの土器や石器が出土し、水田域では農耕土木具をはじめとする木製品が出土しました。
 水田では地形の起伏を上手く利用して、水路から供給された水をまんべんなく回すように畦がつくられていました。また、集落の北東側にある低地では、倉庫の柱や壁、屋根板材などが多く発見されていることから、木製品を一時的に貯木して、畦や水路の土留めに再利用していたと考えられます。


静岡県埋蔵文化財センター